なぜヒトはビタミンCを合成できないのか
ビタミンCって不思議な栄養素だと、ふと思うことがあります。
カラダにとって必要な栄養素なのに自分で作り出せないから。
もちろん他の栄養素もそうですが、イヌやネコは自分でビタミンCを合成する事ができます。
ヒトはカラダに必要なビタミンCを作り出せないため、食材から食べなければならないです。
なぜヒトは「作る」選択肢を捨てて「食べる」を選んだのでしょうか。
【ビタミンCの効果】
ビタミンCの働きはたくさんあります。
①抗酸化作用
②コラーゲンの合成に関与
③ビタミンEの再生作用
①抗酸化作用
体内に取り入れた酸素が活性化され、体内の細胞にダメージを与えるのを防ぎます。
老化や、生活習慣病の予防に役立ちます。
②コラーゲンの合成に関与
骨や腱、皮膚などの材料となるコラーゲンの合成には欠かせません。
③ビタミンEの再生利用
ビタミンEは、脂質中のフリーラジカルを消失させ、自らビタミンEラジカルとなり、酸化を阻止します。
そのビタミンEラジカルは、ビタミンCによりビタミンEに再生されます。
細かく説明するともっともっとビタミンCの働きはあるのですが、ビタミンCはストレスからカラダを守り、若く保つうえで必要不可欠な栄養素となります。
実際にネズミにストレスを与える実験ではネズミからビタミンCの合成率は上昇が確認されています。
しかしヒトは自ら合成できないのでビタミンCを摂取する必要があります。
【なぜ合成できないのか】
ビタミンCを合成できる動物はビタミンCを合成できる動物はブドウ糖を材料にビタミンCを合成します。
霊長類の一部はL-グロノラクトン酸化酵素の活性を失っており、そのため体内でビタミンCを合成できないそうです。
ネコやイヌなどのほとんどの動物は、この酵素に変異がないため、体内で十分な量のビタミンCを合成できるようです。
ヒトは脳を発達させ、ブドウ糖を大量に必要とする生き物なので、ブドウ糖を確保するため、進化の過程でビタミンCの合成能力を切り捨てなければならなかったのかもしれません。
ビタミンCはがんや動脈硬化の予防や老化防止にビタミンCが有効であることが期待されています。
しかしヒトは体内で合成できず、水溶性ビタミンのため、日々の食事から意識して摂取する必要があります。
果実類、野菜類に多く含まれますから、日頃からたくさんの野菜摂取を意識しましょう💪